キーケースをレザークラフトしてみました。
アバルト124スパイダー用に作りましたが兄弟車ですのでマツダ車(ロードスターなど)にも対応します。
一気に製作してしまったため完成写真のみですが、大まかに製作順とポイントを書いておきますのでもっと詳しく知りたいところだけググるのが一番良いと思います。
(私の場合普段が慎重すぎる性格なので敢えて飲みながら作るといいバランスで早く出来上がります。副作用は写真の撮り忘れとかね。)
大まかな製作順とポイント
- キーを薄めにサランラップで包み、防水処理。
- 大きめに切り出した革を水に浸す。10分くらい。
- レザーをタオルで押し絞りしたのち、キーを挟み込み、クリップで細かく押さえていく。(型絞り技法)
- 十分に乾燥させる。乾燥しきらないと後で縮んで穴がずれてきたりしてしまいます。
- 必要な穴を空ける。出来るだけ穴あけポンチを使った方が良い。(菱目打ち機をプレス機として使うと楽です。)
- 手縫いします。(縫ってしまった後に処理しづらい部分は前もってコバ磨き)
- やすり、トコノール、スリッカーなどを使いコバの処理。やすりを掛けた後は必ずへり落としで面取りする。
- さらにコバワックスをコテで塗りこみ、焼き締めした後、余分な蝋を耐水ペーパーで落としながら成形。これでピカピカのコバが出来ます。
ワックスを塗りこむコテは、半田ごての先端を真鍮棒から自作して温度調節機を挟んで使っています。
完成!レザークラフトキーケース(キーカバー)
敢えて極厚の革で作りました。(合わせ部分で5㎜強)
絞るの大変でしたが凄い存在感です。
ちなみに革は手芸屋さんで見つけた赤い端革(300円)です。つまり道具がそろっていれば300円で出来ますが、自分の手間を入れてもし販売するなら15,000円以上はもらいたい位時間かけちゃってます。
下に書きましたがキーホルダーのアバルトロゴ部分をどうするかが課題ではありますね。(今のところ人の分まで作るつもりがないので適当に書いてますが買いたい人向けじゃなくて売りたい人向けの考察ということで・・・)
あと、ポイントですが絞り加工する時にはタンニン鞣しのものを見つけてきましょう。で、染色のやつじゃないと水に漬けているうちに塗膜が剥がれてきたりしてしまうのでここも注意です。
ストラップはディーラーで納車時にもらったものを解体して、リングとエンブレム部分を再利用しました。(元のベルト部分は、納車後すぐに使われることもなく解体されてゴミ箱へ。)
本体は極厚のまま使いましたが、ストラップ部分は適宜薄く漉いて使います。(曲げやすくするためだったり、キーの穴に通せる寸法にしないといけないためです。)
こんな感じで本体をカバーにしまったまま内蔵キーを引き抜けます。
ロックを解除しないまま引っ張れば本体が抜きやすくなります。電池交換も楽々。
しかし今回の製作・・・・車が趣味のレザークラフターにとっては最っっ高に幸せな時間でした。
まぁ私の場合、乗る時間よりキーを部屋で眺めて酒のつまみにしている時間の方が長くなりそうですがそれもまた幸せな時間ということで。