アラジンブルーフレーム(アラジンストーブ)って知ってます?
恥ずかしながら私、知りませんでした。
冬のガレージライフを充実させるためにはストーブが必要
木造ですが屋根にも壁にも断熱材等入っておらずシャッターから容赦なく熱を奪われ足元には永遠に冷たい土間という仕様(自分で設計したんだけど)、おまけに北側にある私のガレージは冬の間極寒の地となり何の活動もしていませんでした。
そうだ、ストーブを導入しよう!
家の中ではエアコンで十分なので今更ストーブなんて考えたこともありませんでした。ということで色々勉強してみると・・・
コロナストーブ。安くて能力も高く工場とかには最適そうですが私のガレージではいかんせん熱量が大きすぎます。車もあるしバンパー溶けたりして・・・そもそも車のガレージにストーブってだけで目くじら立てる人もいるくらいです。これは却下。
トヨトミのレインボーストーブ。特殊コーティングのガラス円筒に七色の光が浮かび上がる。ランタン風で照明の代わりにもなる。来たるべき大震災の備えとしても良さそうです。
フジカハイペット。デザイン性携帯性などからキャンパーに大人気。そのため入手困難で数か月待ちは当たり前。そんなに待ってられません。
そして出会ったのがこれ!アラジンブルーフレームです。完全燃焼させた青い光の海に癒されるのはアラジンだけが持つ魅力。基本設計がされてからもうすぐ1世紀を迎えるという完成されたストーブです。
ただね・・・アラジンに限らずどれもこれも高い。というか欲しくなった時期が高値の時期だからどうしようもない。
新品が欲しい人はシーズンオフにゲットした方が良いです。でも多分ここを見てるってことはシーズン中なんでしょうねー。
どうしても今すぐお小遣いで何とかしたいお父さんには今回の企画が役に立つかもしれません。
ジャンクのアラジンストーブをオーバーホールしてブルーフレームを見よう
ということでアラジンストーブをオークションでゲットします。
ブルーフレームが確認できる個体ですと3万円を超えてきたりしますので狙うはまあまあ状態は良さそうだけどジャンクとして売っているもの。
旧型番ですとレア度が上がって高くなっている割に手の施しようのない壊れ方をしているものもありますので39型が良さそうです。
1月中旬の相場で1万円をちょっと超えたくらいで入手できました。
とりあえず到着したものを見てみます。古くなった灯油の臭いにこれはとんでもないものを買ってしまったぞと弱気になるかもしれませんが大丈夫です。それも楽しみましょう。
窓(マイカ)に破れはないですが後で交換する予定。
天板はまぁまぁ綺麗。
チムニー(煙突)はホーローに割れが見られ全体に錆の筋が浮かび上がっています。
これは天板にヤカンを載せて噴きこぼしたりするとなる症状で最近はメーカーでも天板で湯を沸かすなと言っているみたいですが皆やりますので中古のアラジンは大体こんな感じになっています。(ましな方かもしれません。)
恐る恐る燃焼部を見てみます。というのも購入時に内部の写真がなかったんですよね・・・だから安く買えたってのもあると思うのですが、内部の部品が付いてこなかったら大変な出費になっていたところです。
とりあえず内炎板が有ってホッとしました。あと芯外筒やギャラリーに歪みがあるとどんなに頑張っても完璧なブルーフレームになることがないらしいので注意が必要です。
中の写真はないのに一部オレンジの炎が上がっている写真はあるといった場合には特に注意が必要かもしれません。(もちろん芯を削ったり掃除すれば直る場合もあるでしょう。)
ギャラリーも煤けてはいますが歪み等はなさそうです。
お皿は錆びてますがタンクに錆が少ないってのがポイントでした。タンクに穴が空いてるとちょっと大変みたいです。
固着した芯と格闘しているの図です。チムニーの下に見えるペットボトルを切って作ったヘラとワコーズのラスペネを使ってちょっとずつ上げていきます。無理をするとノブが割れたりギヤが欠けて修復不能になるので注意しましょう。
芯が直接つかめる位出てきたらギヤの反対側あたりを持って引っ張り上げる様にしてあげるといいです。ギヤ(レバー)のサポートをしてあげるイメージで。時間を掛けて潤滑剤はたっぷり染み込ませてください。
尚全ての作業時にはカークランドのニトリルグローブをはめています。素手でやる漢らしい方もいらっしゃいますが何なら私は洗車の時でさえ着けるヘビーユーザーです。コストコで買うと安いのでおすすめ。
極力バラします。というかこれをしないとオーバーホールって言ってはいけない気がします。
最初に上でも使ったラスペネをボルトに吹きかけておくといいです。熱が入って硬くなっているそうですが確かめる前にラスペネをかけてしまったので簡単に外れてしまいました。
消化装置の部分はノブを外す程度にとどめても洗浄で綺麗にできました。
ロックの部分は必ず触るのでここもバラシて綺麗にしたいと思います。
下枠の錆取り中。今回は評判の非常に良い錆取り剤花咲かG ラストリムーバーを使いました。
刷毛で直接塗っては拭き取りを繰り返すとこれくらいは綺麗になります。
オフィシャルな使い方ではないですが花咲かG ラストリムーバーを20倍位(いやもっとかも?)にお湯で割って細かいパーツはドブ漬けしてみました。
錆取りの待ち時間にチムニーやタンクなどをピカールで磨き上げます。(この前に洗浄を行っています。モノタロウのアルカリ洗浄剤が良く落ちます。その後の水拭きも忘れずに。)
案の定タンクの中に錆はありませんでした。タンクは下側がステンレス製で上側及び芯側タンクが鉄製ということですのでキャップの蓋を開けただけでは正確な状態は分かりません。ライトを使って覗いてみたりしてください。
タンク内を水で洗浄する人もいるみたいですが冬ですし水分が乾かないことも考慮して新しい灯油を入れては振って捨てる(ゴミ袋に新聞紙※地域のやり方に従ってください。)ということを数回繰り返します。透明な灯油しか出てこなくなればオッケーです。臭いもなくなります。
この時芯側タンクに灯油が流れるかも確認しておきましょう。たまに錆やごみが詰まって通り道の穴が塞がっている個体もあるようです。
一晩漬けて取り出したパーツです。メッキはピカピカなりました。
その他鉄の部分も”錆を除去した後に約3ミクロンの灰白色の紡績皮膜を形成し、あらたな錆の発生を抑えます。”という能書きの通り。
最も肝心な燃焼部分もこの通り真鍮の輝きを取り戻しました。
(真鍮は花咲かGにつけない方が良いです。変色します。)
工程はこんな感じ。
実際は1番だけやればブルーフレームは見れそうな気がしますが後は気持ちに従ってください。
新しい芯に交換します。
芯はこれ。間違って違うタイプのものを買わないように。
交換の仕方は書いてある通りにするだけですので割愛します。
芯外筒を付ける時赤い印同士を合わせるとありましたが私のモデルでは外筒に赤い印がありましたが本体には赤い印はなく三角のプレスマークがありました。
翌日明るい空の下で。オーバーホール終了です。
いざ点火!これがアラジンのブルーフレームだ!(って替え芯のマニュアルに書いてあった)
すげー綺麗・・・これじゃファンがいるはずだね。
そうそう・・・外で使うのでお皿は閉まって代わりに丸棒から切り出した木靴を履かせました。
あ、愛くるしい。
ちなみに丸棒は30φでワトコオイル、ミディアムウォルナットで仕上げました。
小さくてかわいい!アラジンのある風景・・・絵になるー。
後日届いた新品マイカ越しにはさらに綺麗なブルーフレームが見られました。(写真は交換済み)
最新の絵ではこんな感じで使ってます。
アラジンの様な対流型ストーブでは上に温かい空気が行って降りてくるまでなかなか温かさを感じられないという弱点がありました。そこでエコファンですよ。
これ使うと全然違います。ファンヒーターの原理ですからそりゃそうなんですけどなんて言うかアラジンって全然臭くないんで私の記憶にあるファンヒーターのそれとは違う優しい温風が来ます。
夜はアラジンの青い炎に癒されながらお酒を飲む・・・・ガレージライフに新しい楽しみが増えました。
コメント
だいぶ昔にエフェクターを作ってた時にいつも見てました。
久々に来てみたら色々DIYに励まれていてとても嬉しくなりました。
またちょくちょく見させてもらいますね!
演奏動画も楽しみにしてます!笑
お久しぶりです。お名前見た瞬間にすぐ思い出しました。
以前にも増してニッチでマニアックな内容になってしまって…
とにかくお元気そうでなによりです。