上記企画で製作したM575用の無段階調整傾斜スタンドですが、中々反響が良くて現在多くの人に使っていただいております。
※忘れないうちに書いておきますが、こちらのスタンド（おまけの電池カバー含め）後継機種のM575SPにも対応しているようです。(ChatGPT調べ)
noteにstlデータを置いているのですがノブをナット埋め込み式にするなどのマイナーチェンジもしてきました。一度購入された方は追加料金なくダウンロードできるようにしていたのですが、今回大きなアップデートを行ったのでファイル構成の煩雑さを避けるために（それでもおまけ付けすぎちゃって多い）新しいものという扱いにさせていただきました。
内容的にはフルモデルチェンジというよりDeluxe版という位置づけになります。ということで以前のリンクも残しておきますが今回の記事を読んでもらうとこれから購入いただく多くの人にはこちらのDeluxe版が合うのではないかなと思います。
では行きます。
ERGO M575用無段階調整傾斜スタンド／Large Hand版とDeluxe版の開発
この傾斜スタンドですが当然私自身も使っています。（もともと自分のために作ったものだからね）
使っていく中で安定させるために必要な後端の足部分が何となく邪魔に感じることがありました。
ERGO M575用無段階調整傾斜スタンド／Large Hand版
手の大きさや置き方にもよるので個人差はあると思うのですが、私(171cm男性)より手が大きい人がいたらという想定で作ったのが最初に登場するLarge Hand版です。
踏ん張る部分を思い切って削除して代わりにヒンジ想定部分（以前の記事参照）を手に触らないギリギリまで延長したものです。
取り付けて最大傾斜にしたところです。
手が大きい人なら常に手の小指球（っていうの？）部分が机に付いた状態になっているんだろうな・・・・ならこれでも安定して使えるよねという考え方から生まれたバージョンです。
実はこれで2ヶ月位使用していたのですが、私くらいの手のサイズだと進むボタンを押す時どうしてもちょっと手首が浮いてしまうのでやや不安定になります。コケたりこそしませんが長く使うとちょっとだけストレス寄りでした。
だからこれはフィジカルギフテッドのある人にこそ使ってもらいたいLarge Hand版という位置づけ。
ERGO M575用無段階調整傾斜スタンド／Deluxe版
次が本命・・・・なぜなら私は恐らく日本人男性の平均値なので多くの人がこちらのバージョンで安定運用できるのではないかと思っています。
それがこれ。なんと、craftsmanさん・・・逆に大きくしてしまったんですねぇ。
中途半端に触るからストレスなんじゃね？気持ちよく当たってりゃいんじゃね？っていう思考です。
簡単に言っていますがこの形にたどり着くまでにはまあまあ紆余曲折しました。
バランス、手首（掌）に当たって気持ち良い形状、気持ち良いしなり具合、果ては樹脂の節約まで・・・・数回の試作の上に完成したのがこのDeluxe版です。
ラージハンド版（左）とDeluxe版（右）の比較。デラックス版の方が大きいからDeluxe版という名前だったりします。
それではここで、改めて組み立て方を書いておきましょう。
スライドガイドとノブは共通部品です。M4ナットを嵌めてM4x12mmナベコネジを締め付ければノブの完成です。（私はネジロック剤を付けています。）
フレーム(sliding_frame)の方はセルフタップネジになっているのでノブを組み立てたらこの状態でネジ穴を作りましょう。（最後までねじ込めばネジ穴の完成）
スタンドを仮組みした状態。マウスの純正電池カバーと交換する形でマウスにセットしましょう。
Deluxe版をセットしたM575。
写真だと分かり難いでしょうが最大傾斜(28度)してもマウス本体が机に擦することがないのは無印モデル同様継承しています。(全ver.)
小指球部分が十分に乗るけど大きすぎることはない・・・手首を休ませることも浮かせることもできる形状。
さらに母指球側は完全にフリーであり、何より使用中マウスが安定している・・・・Deluxe版スタンドはこうして完成しました。
実はこれ、超長期に渡って検討（テスト）していたものでやっと発表にこぎつけた経緯があります。皆に使ってもらいたい。
Deluxe版パームレスト付きver.（多分女の子用）
これはDeluxe版にパームレストが付いていたらどうなんだろう・・・ということで作ったDeluxe版のパームレスト付きver.です。
色々な形状で試してみたのですが、結論から言うと私にはこれは必要ありませんでした。
ない方が自由に動ける分疲れない。
ただし、もしかしたら手がもっと小さい人（多分女の子）の役に立つかもしれないということで置いておきます。
置いておきます！？そうです。今回のおまけはすごいですよ。
おまけのコーナー
私Craftsmanが今回の企画『【Deluxe版】ERGO M575に無段階調整可能な傾斜スタンドを装着して最高のトラックボールマウスを手に入れよう』で製作した全てのstlデータを公開しちゃいます。
提供するファイル構成は次の用になっています。
deluxe_angle_adjustment_stand_for_m575.zip
- deluxe_sliding_frame.stl・・・Deluxe版フレーム
- deluxe_sliding_frame_with_palm_rest.stl・・・Deluxe版パームレスト付き
- knob_m4_nabe_nut.stl・・・ノブボルト(共通パーツ）
- large_hand_sliding_frame.stl・・・Large Hand版フレーム
- m575_battery_cover.stl・・・バッテリーカバー（純正バッテリーカバーをなくしてしまった人用）
- palm_rest.stl・・・Deluxe版パームレストのパームレストのみ分離したもの（両面テープで貼ってテストしたい人用）
- slide_guide.stl・・・スライドガイド(共通パーツ)
※私はABSフィラメントを使いcuraで100.7%に拡大して印刷しています。外殻を10層位にすることで十分な強度が出ます。
※この記事を読んで組み立て方が分かる方が対象です。（ノーサポートです。）
※商用利用は不可、ダウンロードは一世代のみで再配布は固く禁じます。
※再配布や商用利用を見つけた際には法的手続きを取ることがあります。
さらに、3Dプリンターなんか持ってないよって人のためにはDMM.makeで完成品を注文できるようにしました。※こちらは当面Deluxe版のみの提供です。（ご要望次第で他ver.も対応するかも）
私の家庭用プリンターよりはるかに性能の良い工業用の3Dプリンターで製作されたものがお手元に届きます。
こちらに関しても私が製作したものとは物性が異なりますので、材質を何で出力するかは最終的にはご自身で選んでいただきます。
（全く駄目そうなものとコスパ悪そうなものは外してあります。こちらもノーサポートですが誰でも分かるような記事に仕上げたつもりですので是非チャレンジしてみてください。）
【Deluxe版】M575無段階傾斜スタンド（構成パーツフルセット）
※リンク先のものを1点ご注文いただくとDeluxe版を構成する全てのパーツが届きます。あとはホムセンでナットとボルトを買ってきてください。
