Hot Rod Deluxe MOD(改造)②からの続きです。
前回トーンスタックにメスを入れブーミーだった低音を減らしヌケの良い(所謂伝統的なフェンダー)トーンを得た私のホットロッドデラックスですが、まだ改造は終わりません。
というか今回紹介するMODを行うことでサウンドは劇的に変わります。
NFB(Negative Feed-Back)MOD
NFBは日本語では負帰還と言いますがオーディオアンプでは無くてはならない回路です。これがあるお陰でノイズが低減して・・・・・というお話はネットに沢山載っていますのでそちらを見てください。
ギターアンプは大変特殊で時として歪みが好まれるという性格を持ちますのでこのNFBの量が多いと”ゲインが少ない大人しい音”=”つまらない音”に感じてしまうことがあります。
そこでVOXやMatchlessなんかはネガティブフィードバックは最初から無いですし、フェンダーでもツイード期には負帰還無しというモデルも作っています。
じゃー無しでいいか!というと私の好きなブラックフェイスは結構大きな負帰還が掛かってたりしますのでここは良い所取りすることにします。
SURPRISE FEEDBACK TWEAK
※今回行った改造は上で紹介されている内容です。
上の方のマスターボリュームMODは取り敢えず無視で下の部分を読みます。ネガティブフィードバックはR69とR68、R67の合成抵抗との比で効いてくるそうです。R69が大きいほどNFBが減って(ゲインが大きくなり)後者(R67,68の合成抵抗)が小さいほどやはりNFBは減る(ゲインが大きくなる)とのこと。参考
誰もが考え付き簡単にNFBを無くす方法は”R69を無限大に大きくする”=”グレー(NFB)の配線を切ってしまう”というものが有ります。実際ここにスイッチを付けてオンとオフだけ楽しんでいる人の方が遥かに多いです。
でも、配線を切ってしまう前にぜひ試してみたいのはR68の抵抗を0にしてしまうこと・・・すなわちR68の足をショートしてしまう方法です。
見難くて悪いのですが例えばこの様にR68の足をワニ口クリップで挟んでみるだけでNFBオフを体感できるのです。
※近くに大きいコンデンサーがあります。コンデンサーの放電をしないと危険です。
でこれが気に入ればこのままにしてしまってもいいし適当な線材をハンダショートしてしまっても良いでしょう。
これ(NFBオフ)をブラックフェイスのデラリバなんかでやると簡単ににハウリングを起こしてしまって使い物にならなかったという人もいます。
私はストック状態からNFB無しまで可変できる様にしました。
黄色とオレンジの線が新たに増設した可変抵抗に繋がっています。ポットはエクストラスピーカーのジャックを外してそこに付けました。
ジャックをただ外してしまうとアース不良で大変なことになります。(なりました。)
そんな時はこの様に導電素材で簡単なブラケットを作ってあげると解決します。
で紫の線が・・・
ここに行ってます。この基板を外すのが面倒でならなくこの様な形になりましたが結果シンプルで綺麗に出来ました。配線の追加の他にパターンのカットも必要です。もしやってみたい人がいるなら上の回路図と見比べながらやって下さい。
同時に交換したスピーカーケーブル”ウミヘビさん”(Belden 9497)が眩しいですが、NFB調整ツマミです。アンプの後方見辛いところに来てしまったので視認性と触認性に優れたものが良いでしょう。
色々やってみたところ、NFBを完全にオフにしてしまうとギラギラしすぎてしまうので(この時当たり前ですがプレゼンスは効きません)、3.8KΩとなる位置にしたところ倍音一杯の元気なゲインと綺麗なフェンダートーンの両立した良い塩梅となりました。
オーディオカーブの可変抵抗に写真のタイプのノブを付けたとして真空管の真逆の方向を最大(負帰還無し)として固定すると真空管を向いた位置がその辺の値(3.8KΩ)となり具合が良かったです。そしてこの時はまだプレゼンスが機能します。(さらなる調整が可能!)
話を戻すようですがプレゼンスノブを最大にすればNFB無しになるわけではないですからね。プレゼンスは高音のみNFBを減らすというものですのでキンキンうるさくなります。低音からNFBを減らしてあげたところに心地よいポイントがあるのです。
最初にも書きましたが面白い様にアンプの性格が変わります!
(④に続きます。)
コメント
いつも素晴らしいアイディアに感心しながら見ています。
演奏動画もすごく楽しみにしているので、良かったらまたアップしてくださいね!
かりおんさん
温かいコメントありがとうございます。
動画もそのう~ち載せたいという気持ちではいますのでその時もまた温かい目線で御覧ください。(笑)