グラフィックカードサポート使ってますか?
昨今の大型化する高性能グラフィックボードはその重さによりマザーボードのPCI-Eスロットとケース背面の固定だけではモーメントに負けてPCI-Eスロットやグラボ自体の端子(や端子付近のハンダやメモリ)がダメージを受けそれが原因で故障するという話です。
良くまとまっている動画がありましたので共有させていただきます。
これを解消するためにサポートステーを使いましょうということでした。
しかし恥ずかしながら私・・・自作PC歴ウン十年にしてこれの存在を知りませんでした。古い常識が邪魔をして新しい情報をシャットアウトしていたのかなと思って改めて主要なPCパーツ販売サイトのグラボ取り付け指南など覗いてみてもそんなことどこにも書いていないんですよね・・・・壊れて売れた方が良いから?(陰謀論者)
さて、早速アマゾンに行ってポチッと・・・・・・しないでネタにしましょう。
ということで今回の企画は
オリジナルのグラボサポートステーを3Dプリントして自作PC愛を高めよう
になります。
仕様って言っても大したもんじゃないけど
- 当然高さ調整が可能。
- 磁石や両面テープなしでも倒れない安定感があること。(それらは使っても良いけどなしでも安心していられるものが理想)
- 市販のネジなど一切使わず、3Dプリント(ABS)のみで完結すること。
- これは仕様2の一助にもなるんだけど、グラボに当たる部分はフリー構造にして傷防止、高さ調整時のズレ防止を図る。
グラフィックカードサポート設計製作編
設計に先立って現状を把握しておきましょう。
息子のゲーミングパソコンのGeForce RTX 3060 Ti・・・・3070とか3080とか4090!?程ではないのかもしれないけど固定端と比べてみると4mm~5mmはしっかり下がっていました。
ムム・・・これは早急に対処しないとな。(組んでから約2年放置してたくせに)
Fusion360にてモデリング。
実は今回の企画・・・・あれがまんま利用できるなと気づいたところから始まりました。その記事がこれ。
ボールジョイントのところの機構丸パクリです。(私の設計だからね)
これが仕様の大部分を満たしてくれました。
今回追加設計したのは安定感のある雌ネジ支柱と上方に移動した調整ノブ位なので実質30分かかってないです。(エンジニアなら分かるいわゆる美味しい仕事)
3Dプリンターにて印刷。
部品はこれだけ。シンプルです。
今回はネジも最初からモデル化してみましたが、やっぱり追加工は必要でしたね。(3Dプリンター使うならタップとダイスセットはあったほうがいい)
最低48mmくらいから・・・
最高65mmくらいまで。ただ、お分かりの通り機構の限界を除けば好きなサイズに簡単に設計し直すことが出来ます。
取り付け方のポイントですが、まず固定端でサポートが当たるまで伸ばし・・・・
そのまま取り出して、問題のこちら側の端にセットしてあげるのが一番簡単かなと思います。左右同じ底面形状かどうかは確認してくださいね。
フリーのサポートのお陰で底面のデザインが微妙に平らじゃなくても安定して支えてくれます。
私は今回マグネットや両面テープといった位置決めは特に行いませんでしたが、例えばもっと重量級のグラボに対しては複数個のサポートを立ててあげたくなることもあるかもしれません。(住宅の束のように)
・・・その場合は1本で支える場合とは違い受ける荷重が不十分なサポートも出てくると思いますので、位置決めもしておいたほうが不安がなくなるでしょう。(ファンに巻き込まれるかも)
おまけのコーナー
私Craftsmanが今回の企画で製作した『自作PC愛を高めるグラボサポートステー』のstlデータを公開しちゃいます。
そればかりか、なんと今回はFusion 360で直接編集が出来るf3d形式のデータも一緒にしておきます。
※f3dデータの方は敢えてネジをモデル化していません。自由に高さ、形状を変えたあとでネジ部を追加してもらえるようにとの配慮です。
超重量級のスーパーグラボをお持ちの方が複数個印刷して住宅の鋼製束の如く利用している写真とか見てみたいなぁ・・・・
リンク先にはグラボサポートステーを構成する全部品のstlデータ及びf3dデータを掲載してあります。
※この記事を読んで組み立て方が分かる方が対象です。(ノーサポートです。)
※商用利用は不可、ダウンロードは一世代のみで再配布は固く禁じます。