今回はロードバイク向けの企画になります。
以前よりサドル高を設定する際、BBのセンターから測るって言われてもBBのセンターどこ?問題(目分量になりがち問題)と、サドルに目線を移す際のBBのセンター(左手)ズレがち問題が気になっていました。
たまにしか調整しないユーザー側でもストレスなんだからプロショップの人なんかどうしてるんだろうとググってみても意外と同じような計測方法をしてるみたいでした。(それでも正確に測れるのがプロの技なのか?)
ということで今回の企画は・・・・
BBセンターを誰よりも正確に出せるサドル高計測治具を作ろう
になります。
”誰よりも”と勢いで書いてしまいましたが、”誰でも”と読み替えてください。
Craftsmanのサドル高設定ジグ(BBセンタージグ)仕様
早速、仕様行きます。
- クランクセンターに治具を挿入後、手で保持する必要がない
- コンベックスの爪を掛ければそこがゼロ点(BBセンター)になる
- スケールの右側と左側両方で計測が可能(寸/メートルのコンベックスの右側で読むことができる)
- クランク取り付け工具としても使える
BBセンターを誰よりも正確に出せるサドル高計測治具を作ろう/設計、製作編
Fusion 360で設計したBBセンタージグの全貌がこちら。
もう分かりますね?
スケール(コンベックス)の爪を”そこの溝”に嵌めて中央に向かって当て付けたらそこがBBセンターです。
矢印の方向にスケールを伸ばして当て付けた側の目盛りを読みましょう。
クランクセンターに挿入後手で保持する必要がない様に、挿入部はテーパ形状としました。
その後気が付いて外周にローレットを設けたのでした。
ということで仕様の最後は完全に後付けなことがばれてしまいましたが、私自身はローレットなしのモデルを使っています。
※家庭用の3Dプリンターでは仕上がりが汚くなりそうだったのでそうしてますがオマケのコーナーにあるDMMさんで製作したものには綺麗なローレットが施されているはずです。
3Dプリンターで印刷しました。
私は常にABSで出力しています。耐熱温度等考えるとPLAじゃ実用が難しいんですよね。
コンベックスはダイソーで売っているようなものから建築用のプロ仕様まで大概使えるであろう寸法で設計してあります。
サポートの付く裏側はこの様な仕上がり。プリンターとCuraの設定が出ていればABSでも精度良く印刷できます。
ロードバイクのクランクセンターのここに・・・・・
クランクを持ってギュッと挿入しましょう・・・・テーパ形状なので手を放しても落ちません。
設定した面まで(最後まで)入る嵌め合い寸法になっています。
コンベックスの爪を差し込み中央部に当て付ければそこがBBセンターです。
シートポストの方向に矢印が向いていることを確認しスケールを伸ばします。
もちろんここで読むのはスケールの左側ですね。
左手はコンベックスを保持しなくても大丈夫です。
コンベックスのスケール右側で読みたい場合はこの位置にセットします。
寸/メートルの建築仕様スケールの時はこの様に右側(メートル側)を当て付けてあげればそこがBBセンターになっています。(もういい?でもこれしかポイントがないんだよね。)
この場合もちろん読むのはスケールの右側です。
さて、これはアサヒで買ったBBツールなんですが、クランク取り付け工具がゴムで固定されているのが分かりますか?・・・・いただけない感じです。
CraftsmanのBBセンターツールは完全にこれに置き換えることが出来ます。(外径一緒なのでクランク取り付け時は同じトルクで締まります)
テーパ形状なのでもちろんゴムなんて不要です。
収納場所が決まったところで、以下おまけコーナーへと続きます。
おまけのコーナー
私Craftsmanが今回の企画で製作した『BBセンターを誰よりも正確に出せるサドル高計測治具』のstlデータを公開しちゃいます。
※ノーサポートです。
ダウンロードは1世代のみ(その人のみ)で商用利用不可です。著作権はもちろんCraftsmanにあります。
※プリントして販売することは不可という意味でプロのメカニックの方が自分で印刷して(DMMリンクより製作して)お店で使っていただくことは可能です。
むしろ光栄ですのでSNSやなんかでこの記事を紹介してくれたら嬉しいです。
Craftsman企画おまけ/BBセンターを誰よりも正確に出せるサドル高計測治具STLデータリンク
※ローレット付きのモデルと無しのモデルの両方が含まれます。
さらに、3Dプリンターなんか持ってないよって人のためにはDMM.makeで完成品を注文できるようにしました。
私の家庭用プリンターよりはるかに性能の良い工業用の3Dプリンターで製作されたものがお手元に届きます。(きっとローレットも綺麗に再現されてくるはず)
こちらに関しても私が製作したものとは物性が異なりますので、材質を何で出力するかは最終的にはご自身で選んでいただきます。(全く駄目そうなのは一応外してあります。)