自作真空管ギターアンプ②

自作真空管ギターアンプ①からの続きです。

ハイブリッドギターアンプ自作、回路図

チューブクリケットと言われる種類のギターアンプにはいくつか回路図が出回っています。
今回は、なるべく素性の良さそうなもので故にシンプルな構成になっているものを探しました。

ハイブリッドギターアンプ回路図

12AU7+LM386-N4という構成の真空管ハイブリッドアンプです。見ての通り、LM386の1番と8番には何も繋がっていません。よくある386アンプでゲイン何倍とかいう工作はしていないのでなるべく素直に増幅してくれそうだなというところです。製作マニュアル(英語)

基板の製作(プリント基板)

今回は初のプリント基板に挑戦しました。
専用の用紙を用いるのではなくレーザープリンタ+アイロン熱転写式ってやつですね。

出来上がったものがこちら。(この後ボール盤で穴あけが残っています。)
プリント基板製作
かなり上等なものが出来上がってしまいました。

ネット上で良く見られる”ぶどう紙”では上手くいかず、海外の新しめな情報を元に無事成功することができたので、是非情報をシェアしたいと思うのですがこれについては別途まとめます。
【追記】まとめました。私のプリント基板自作方法

組み込み(パーツレイアウト)

真空管ギターアンプ自作
HAMMOND 1590N1にばっちり納まりました。

背面カバーにはナノヘッドに習ってスピーカーを付けました。夜間練習や本当のチョイ弾きには欠かせないものだと思って拘りましたがこれがいらなければもっと楽できると思います。

因みにスピーカーの選定が意外と大変で、3W以上はないと付けたはいいけど殆ど使わなくなってしまうかもしれません。(よくある薄型50Φのものは0.5W程度しかない)
私のは3Wで厚みが20mm程度のフィルムコーンです。

完成!お披露目

自作ギターアンプ
真空管ソケットの底面に5mmブルー高輝度LEDを仕込み、インジケーターとしました。真空管の自然な光でも良かったんですけど、視認できるまでに時間がかかりますからねー。どうせならとちょっと派手な感じにしちゃいました。

ケース全面に半鏡面加工をし、上面にステッカーを貼って仕上げました。

今回のデザインはツイード調です。
ツイードの色合も本当に何種類もあるのですが、よくある黄色い味の強いものではなくて、目指したところはラッカードツイードのヴィンテージ風な色合い。

真空管ギターアンプ自作
スイッチ類は左から電源(オンオフ)スイッチ、トーンノブ(ミニチキン)、ファット/ブライト切り替えスイッチ、ゲインノブとなっています。

今回恥ずかしながら初めて得た知識がありますのでメモ。
トグルスイッチを上下方向に付けた場合のオン、オフの位置なんですけど、上がオンで、下がオフとか。
重力の向きや人間の動作のしやすさで用意に切り替わる方を安全側にすべきとなっているようです。

自作真空管ハイブリッドアンプ背面
背面。スピーカーの穴の配列も調べると色々あるんですが今回はシンプルに簡単に。
また、スピーカーの出音を邪魔しないようにいくらか高めの足(ゴム足)を付けてあげました。

真空管ハイブリッドギターアンプ
こんな風にホットロッドデラックスの上に並べて使っています。
エフェクターの最後尾に置いて、ホットロッドの12インチスピーカーに入れてみたり、遅い時間にはスピーカーアウトから抜いてしまえば本体のスピーカーに切り替わります。

レビュー

思った通りの音が出て大変満足しています。

ホットロッドのエミネンス12インチスピーカーに繋いだ時には部屋弾きにはもしかしたらちょっとうるさいかなー程度の音量で鳴ってくれます。

音量トーン共に最大で常用しています。このセッティングでも、386アンプではなく真空管のゲインを上げているからでしょうね・・・所謂真空管っぽい弱クランチ程度の歪みが乗った気持ち良い”クリーン”です。

スイッチはファット側では甘い低音が出て音量も若干上る感じがします。ブライト側は結構キラキラサウンドにチューニングされているんではないでしょうか。こちらの方がかなり好みです。
もしかしたらある意味ではホットロッドデラックスよりフェンダーっぽい感じもしますが親ばか状態に陥っている可能性も十分にありますね。

私の様にこのサイズのアンプが欲しくて、トランス・・・感電・・・色々煩わしい方にはおすすめ出来ます。

近いうちに音源アップしたいですね。

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コメント

  1. nanasi より:

    とても素晴らしい出来栄えで感動しました

    当方、386系アンプを数個作ったくらいの電子工作初心者ですが挑戦したくなりました

    ところで回路図を拝見するとtubecricketにはないICなど部品構成がかなり違うようですが参考元情報を共有していただけませんか。
    よろしくお願いいたします

    ps
    メルアドはfakeです すいません

    • craftsman より:

      nanasiさん

      コメントありがとうございます。またお褒めに預かり光栄に思います。

      詳細メールさせてもらいます。・・・とメアドはホームページには表示されないはずですのでご心配なく。というか教えて頂かないと困ります。(笑)

  2. cocoone より:

    本当に素晴らしい出来栄えで感動しました。是非自分も作ってみたいと思ったのですが、先のコメントの方に教えていただいた情報を私にも教えて頂けないでしょうか?是非よろしくお願いします。

  3. とも より:

    こんにちわ。
    私も是非作ってみたいのですが私にも詳細を教えて頂けないでしょうか?
    よろしくお願いします。

    • craftsman より:

      こんにちは。
      ともさんをはじめ色々な方より問い合わせをいただきますので、製作マニュアル内のポリシーをもう一度読んでみたところ『商用でなく個人利用なら配布もオーケー』とのことでしたのでアップさせていただきました。
      製作完了後のご報告楽しみにしています。

      ※製作マニュアルを掲載したことについて何方かから私の気づいていない問題が指摘されることがあれば即刻削除します。

  4. cocoone より:

    資料ありがとうございました。
    手配線で挑戦してみました。が、素の音は悪くないと思うのですが、ツマミを全部上げると発振してしまい、諦め気味です。
    再度作戦を練って挑戦してみようかと思います。まずはご報告にて。

    • craftsman より:

      とりあえずの完成おめでとうございます。
      一応確認のために私の作ったものではツマミ最大でも発振はしていません。
      ですので仕様という訳ではないようですね。もうやってるでしょうが発振するツマミ周りの抵抗やコンデンサの値をもう一度確認してみてください。あと入力や出力の線と電源関係の線を離してみたりですかね。