エフェクター後付け昇圧切り替えスイッチ

自作エフェクター、『禅駆動』編④からの続編としてアップします。

前記事に『ダンブルモードとマーシャルモードの差が分かり難い点。』ということで色々考察を載せましたが、『オペアンプのダイナミックレンジがそんな大きくないため、すぐ歪んでしまう。』ということで締めくくりました。

聞いたことあるかもしれませんが”ヘッドルームが狭い”とか言われるそれがほぼ同義語ではないかと思っています。
ではヘッドルームを広くしたい(オペアンプが歪みだすまでにもっと余裕をもたせたい)としたらどうしたら良いか。

端的には電源の昇圧を行うと良いらしいです。

オペアンプJRC4558D(本家は艶有りの様です。)は18Vの入力も可能になっています。コンデンサーの耐圧も自作の強みで全て25V以上。(逆にここがポイント)
これはもうやるしかありません!

昇圧回路の製作

基本はこちらのサイト(rs6000の日記)を参考にさせてもらいました。

ただし、MAX1044は耐圧の関係でアダプターを使った場合には壊れてしまったという報告が数多く見られたので、耐圧に余裕のあるLT1054に変えました。

当たり前ですがもう出来上がっているエフェクターに付けるので後付であること。電池のスペースを潰してこれを可能にしているので電池が使えなくなる点にはご注意下さい。

昇圧回路の切り替えスイッチ化

そうして出来上がった昇圧回路ですが、嬉しい問題が出てきてしまいました。

18Vにした時の歪みだすまでに余裕のあるダンブルモード、それとはハッキリと違いの分かるマーシャルモードには大満足なのですが、曲によっては9Vの”オペアンプで歪んだ音”も使いたい時があるんです。(それもそのはず、作者の方は過去に昇圧したものも製作されていますがそれを踏まえて現在の形に落ち着いているんですからね。)

ということで切り替えスイッチ式にします。
だってどっちもすごくいいんですもん・・・これぞ嬉しい悩み。

以下に先のレイアウトを元に切り替えスイッチ型に改良した私のレイアウトをアップします。(万が一故障等が起きても一切責任を取れませんのでご理解ください。また、出来上がったものから思い出しながら逆にレイアウトを起こしたので問題があればこそっと教えて下さいますようお願いしておきます。)
エフェクター昇圧スイッチ
実験とそれに対する考察の結果この様な形になっています。
C2の値を大きくして、逆流防止のショットキーバリアダイオードD4を追加した点がポイントですね。(ダイオードは苦肉の策で”立てて”ますがもっと良いレイアウトも出来るでしょう。またあるもの再利用の型番ですので良いものを使って下さい。)

D4がないと昇圧切り替え時に電源を分配している他のエフェクターに最大18Vの電流が流れることになり、盛大なポップノイズと共にそれはそれは恐ろしい悪影響を及ぼすことになります。早々に気づいたので故障こそしませんでしたが私はこれで大分困惑させられました。

出来上がりはこんな感じ。
自作エフェクター、昇圧回路
上述の通り電池スペースを犠牲にして昇圧回路を設けます。電池スナップはテストのためにだけ残してあります。
コンデンサーがどデカイので寝せたり、場合によっては配線のばして分離したりといった事が必要になるかもしれません。
私のはかなり長めに残した足に絶縁のためのPVCを履かせただけのズボラ仕様です。(有り合わせで作っただけで本当は熱収縮チューブとか使いたかったです。)

昇圧スイッチ
切り替えスイッチはここに追加設置。禅駆動のイメージを引きずった日本語ステッカーを貼りました。

またLEDへの電源も同回路から取ることにより昇圧切り替え時にLEDの光り方が変わります。
禅駆動昇圧切り替え9V時
これが9V時で

禅駆動昇圧切り替え18V時
18Vだと実物はかなり眩しいです。忘れた頃に弾いてもLEDを見ただけで18Vであることを思い出すくらい。

禅駆動、昇圧回路のサンプル動画

適当に弾いたものが撮れたので酔いも回った所でアップに踏み切ります。参考にしていただければ幸いですね。

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